開運

12月の暦

2025年12月の二十四節気と選日(せんじつ)です。選日とは、暦注上において干支の組合せによってその日の吉凶を占うものであり、六曜・七曜・十二直(中段)・二十八宿・九星・暦注下段以外の物の総称です。擇日(たくじつ)・撰日・雑注ともいい、吉凶を判断するための特殊な性格の日柄です。

二十四節気

12月7日(日) 大雪

大雪の基本を知ろう
「大雪」は「おおゆき」ではなく「たいせつ」と読む二十四節気の一つです。毎年12月7日頃から12月21日頃まで続き、文字通り雪がたくさん降る季節の到来を告げる重要な節気です。古い暦書『暦便覧』では「雪いよいよ降り重ねる折からなれば也」と説明され、山だけでなく平地でも本格的な雪が降り始める時期とされています。

この時期の自然と生活
大雪の頃になると、朝晩の冷え込みが厳しくなり、池や川に氷を見るようになります。動物たちは冬眠の準備を本格化させ、熊が穴に隠れる「熊蟄穴(くま あなに こもる)」という美しい表現で表される現象が起こります。一方で、鰤(ブリ)や鱈(タラ)などの冬の魚の漁が盛んになり、食卓を豊かに彩ります。また、この時期にはシベリアから寒気団が流れ込み、「冬将軍」と呼ばれる厳しい寒さが日本列島を覆います。

年末の準備と行事
大雪の時期で特に重要なのが12月13日の「正月事始め」です。この日は新年を迎える準備を始める日とされ、昔は門松用の木を取りに山へ向かう習慣がありました。また「煤払い」といって、家の中外を清掃し、新年を清々しく迎えるための大掃除を行います。これは単なる掃除ではなく、お清めの意味も込められた大切な行事です。現代でも多くの神社仏閣で煤払いの神事が行われています。

季節を感じる食と暮らし
大雪の時期には、小松菜やレモンといった栄養豊富な食材が旬を迎えます。寒さに強い小松菜は霜が降りると甘みが増し、国産レモンは12月から3月にかけて収穫期を迎え、ビタミンCで冬の体調管理を支えてくれます。また、京都では薪売りの「大原女」にちなんだ美しい生菓子「柴の雪」なども登場し、季節の移ろいを五感で楽しむことができます。厳しい寒さの中にも、自然の恵みと人々の知恵が織りなす豊かな季節文化を感じられるのが、大雪という節気の魅力なのです。


12月22日(月) 冬至

一年で最も夜が長い特別な日
冬至は二十四節気の一つで、毎年12月21日または22日頃にやってきます。この日は一年で最も昼が短く、夜が長くなる日として知られています。太陽の位置が最も低くなり、東京では夏至と比べて約4時間40分も日照時間が短くなります。しかし冬至を境に、徐々に日が長くなっていくため、古来より「太陽の復活日」として世界中で祝われてきました。

日本に根づく温かな風習
日本では冬至に特別な風習があります。最も有名なのが、かぼちゃを食べることとゆず湯に入ることでしょう。かぼちゃは「南瓜(なんきん)」とも呼ばれ、「ん」のつく食べ物を食べると「運」がつくという縁起担ぎの意味があります。実は「ん」が二つつく食べ物は特に縁起が良いとされ、「冬至の七種」として、なんきん(かぼちゃ)、れんこん、にんじん、ぎんなん、きんかん、かんてん、うんどん(うどん)が挙げられます。
また、小豆も冬至の定番食材です。赤い色が邪気を払うとされ、小豆粥や「いとこ煮」(かぼちゃと小豆の煮物)として親しまれています。

風習に込められた深い意味
これらの風習には、先人の知恵が詰まっています。かぼちゃは夏野菜ですが保存がきき、ビタミンAやカロテンが豊富で風邪予防に効果的です。冬の厳しい寒さに向けて栄養を蓄える実用的な意味もあったのです。
ゆず湯については、江戸時代から始まった習慣で、「融通(ゆうづう)がきく」という語呂合わせから生まれました。柚子の香りが邪気を払い、血行を促進して体を温める効果があるとされています。中国の「一陽来復」という考え方が日本に伝わり、冬至を境に運気が上昇するという前向きな意味も込められています。

現代でも楽しめる冬至
現代でも冬至は気軽に楽しめる行事です。家族でかぼちゃ料理を作り、夜はゆず湯でリラックスしながら一年の疲れを癒してみてはいかがでしょうか。また、一年で最も長い夜空を見上げて星座観察を楽しんだり、年末詣で一年の感謝を伝えるのも素敵な過ごし方です。
寒さが本格化する前の節目として、日本の美しい伝統を通じて心身の健康と家族の絆を深める。それが冬至の本当の意味なのかもしれません。

 

選日

吉日
12月6日(土) 一粒万倍日
12月8日(月) 一粒万倍日
12月9日(火) 一粒万倍日
12月20日(土) 一粒万倍日
12月21日(日) 一粒万倍日

凶日
12月1日(月) 不成就日
12月9日(火) 不成就日
12月11日(木) 三隣亡
12月17日(水) 不成就日
12月23日(火) 三隣亡
12月24日(水) 不成就日

 

202512

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