印鑑

吉相体

印鑑に用いられる字体の中でも人気の吉相体(きっそうたい)は、篆書体(てんしょたい)をベースにして作られた字体です。

文字の線が四方八方に広がり、文字と印鑑の枠が接する部分が多くなっていることが特徴で、漢字だけでなく平仮名や片仮名も自由に表現することができます。また、文字が印鑑枠の枠に接しているので、開運印鑑では必須の要素である接点増画法によって、姓名の凶数を吉数に変えることも可能です。吉相体は実印の枠に向かって線が伸びており、さらにその様が末広がりであることから、縁起が良いと言われるようになったようです。このことから、銀行印や実印などに吉相体を選ぶことで「げんを担ぐ」方も多いのです。

吉相体は印鑑の枠に文字が接しているため、枠が欠けにくいという特徴もあります。 実印は、一度作成したら、作り直す可能性は低いので、長持ちする丈夫なものを選ぶことがポイントです。丈夫な実印となると、基本的には素材に関係するのですが、吉相体のほうが枠に接していない細めの書体よりも耐久性はぐんと上がります。また、吉相体は篆書体などの他の書体よりも可読性が低い(複雑)ため、偽造が難しいという特徴もあります。

実印というものは、重要な書類に法的効力を添えて押印するものですので、出来る限り偽造がされにくいものを選ぶ必要があります。 その点では、可読性こそ低いものの、偽造がされにくい吉相体は実印に適した書体と言えるでしょう。また、吉相体の実印を手彫りで作成することによって、作成する職人の個性が反映されますので、より偽造がされにくい実印が出来上がります。

文字の線が印鑑の枠内を埋め尽くすような形の吉相体は、重厚な印影を押すことが可能です。 とくに実印や、会社の実印などは、力強い印象を与えられるので、根強い人気があります。

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